二重人格神様



「海鈴さん、本当によく働くね」


紙の束を胸にだき、アレスにそう言うと彼は頷く



「私達の王ですからね。責任感は誰よりも強いので」


「そうだね」



私を守ろうとすることとか、確かに責任感は強い



「わかった。じゃあ、持って行くね。アレスも任務頑張って。気を付けていってらっしゃい」


「はい、いのり様」



そう言い、アレスに手をふり私は海鈴さんのもとに向かった































「そう、わざわざありがとう。いつも悪いね」



「いえ」



数十分後、アレスに言われた通り海鈴さんの仕事部屋を訪れると


相変わらず、真剣な顔で机に向かう海鈴さんがいた


ドアを開けても気付かず、小さな声で名前を呼び初めて気づいてもらえるほど真剣だった



それは悲しいけれど、声をかけ私の姿をみるなり、フワッと優しい笑顔を浮かべ迷わず手にしていたペンをおき真っ直ぐとブルーの瞳で私を見つめる彼に激しく胸がなってしまう



中に入って、用紙を渡すときもその何気ない行動にドキドキしちゃう



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