年下の不良くん

「ううん、特にないよ
ありがとう」

教科書をざっと見たら大体は頭に入ってくる

…数学は専門外だが…

「そうだ、この間言っていたけど、ノートはもうコピーしたの??」

「え、ううん、まだだよ」

明日辺りに話を付けてあるので、心配はいらないのだが…

「爽に、放課後取りに行かせる」

思ってもみなかった発言に、私は素っ頓狂な声を上げた

「えぇ!?
いいよ、そんなのっ…!!
それくらい自分で行くよ…!!」

「ううん、行かせる
良いだろう、爽」

パソコンと睨めっこをしていた爽さんが、視線を春樹に向ける

「……俺が嫌だと言っても効かないんだろう??」

「ははっ、まぁね
りりか、そう言うわけだから、甘えてね」

「えっ、でも…!!
そこまで甘えられません…!!」

何もかも私にして貰っているというのにっ…!!

「それに、りりか
俺の家から学校まで、距離があるから一人では危ないって事を配慮してほしいな」

こう言われてしまえば、もう何も言えなくて…

「…わかりました
……けど、私もその時連れて行って貰えますか??」

全部を全部、爽さんに任せるなんて、私のプライドが許さないの

< 183 / 408 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop