年下の不良くん
放課後、私は萩原先生の元に行き、お弁当を受け取りに行った
「お前のお陰で、上手くいきそうだ」
「協力できて、嬉しいですよ
…その、バレませんでしたか??」
一番心配なのが、そこだ
彼は、私の手料理の味をよく知っている
「大丈夫だと思う
その…これが作ったことになっているからな」
と言って、小指をピンと立てる
うん…??
それってもしかして…
「…先生、彼女がいらっしゃるんですか??」
あまりの衝撃的な行動に驚きを隠せないでいるも、先生は慌てて“誤解だ”という
「誤解…??」
「そうだっ…!!
本当は彼女なんかいない!!」
そう断言する先生は小声で、”って俺は生徒相手に何を言っているんだっ”と付け足した
「あの…先生…??」
「ゴホンッ…あー、だが、あんな手の込んだ弁当は、器用だと言い張った先生でも無理だ
だから、その…とっさに俺の彼女が作ったと言ってしまった…」
「はぁ…??
そうなんですか」
「そうだ!!
良からぬ事を自分から言ってしまったんだっ
また変な噂がたってしまう」
その事が相当ショックらしく、先生は大きな溜め息をひとつついた