幸せになりたい
部屋に入った私は急いで着替えを済ませて、健太郎の車に乗り込んだ。

「もっと遅くなるかと思った・・・
 そんなに俺に会いたかった?」

そんなことをさらりと言う健太郎にはちょっとあきれた。


『そんなんじゃありません。
 人をまたしているから急いだんです。』


「なんだよ。そういうときはうんって言えばいいんだよ。」


まったく、この健太郎にはついていけそうにない・・・

でも、昨日までの健太郎とは違う甘い健太郎にびっくりだ。

何なんだろうか・・・・


「琴音・・・なんだよ。なんか考え事か?」

『健太郎が昨日までと全然違うから・・・』

「そっか。俺自身も驚いてるけど…
 独占欲って言うの?・・・ばかじゃねえのって今まで思ってたけど、
 ほんとに惚れるとそうなんだって分かった。

 それに・・・琴音が・・・なっ。」

『私がなんなのよ…』

「・・・お前が自分だけをみてくれる人を探してたって言ってただろ。
 少しでも安心させてーんだよ。」

『健太郎・・・ありがとう。』

健太郎がそんなこと考えてくれていたなんて嬉しくて・・・
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