Buring&Love
ベルベッドのように甘い、
あたしを惑わせる声。
「すぃ。」
『泣かないで』
そう言ってあたしの頬を優しくなぞる。
「ねぇ、彗。」
『どうしたの?』
あたしは大きく空気を吸い込む。
少し肺が痛くなった。
「あたし、彗が好き。
でも、どういうすきなのかよく分からないの。」
『そっか』なんて呟いて、哀しそうな顔で笑う。
『でも、それでも優姫は俺のことが好きなんでしょ?』
なんて言われれば「うん」と小さく頷いて見せた。