ましゅまろハート
そうだ、

ここは構内だった。


急に恥ずかしさが

こみあげてきた俺は、

最後に美波さんの唇に

そっとキスをしてから離れた。


「ご、ごめん」


恥ずかしさが

美波さんにばれないように、

俯きながら小さく言う。


美波さんは

「ううん」と言いながら

微笑んだ。


気持ちが落ち着くのを

待ってから、

美波さんを

真っ直ぐ見つめて言った。


「よろしく、美波さん」


「うん、タクトくん」



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