お姫様は最強です

「だってさぁ、普通あんなやつに絡まれてたら助け行くのって勇気いるじゃん。」

 まぁ、いるでしょうね?

「だから、結奈が好きだから助けにいったんじゃない?」

 んなわけないじゃん。

「──君たち、変なこと言わないでよ。」

「あっ、聞こえちゃいました?」

 ユリ、けっこう声……大きかったぞ……。

「そりゃ聞こえるよ。それより僕、結奈に恋愛感情ないから。」

「え?じゃあなんで結奈を助けにいったの?」

 ユリ、別にどうでもいいよ……。

「そりゃぁクラスメイトだし?それに僕、彼女いるから。」

「「うっそーーーー!」」

 それには私もビックリ!

「ほんとだよ?結構前からいるよ。」

「そうなんだぁ……。」

 初めて知った……。

「じゃあ、僕はあっちに戻るよ。」

「うん。ありがとう。」

 そして、河原くんは手を振りながら出て行った。


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