世界一の愛をあなたへ

「それじゃあ今日の授業はココまで!」

「起立っ!ありがとうございましたーっ」

学級委員長の声と共に授業終了のチャイムが鳴る。

はぁ…。とうとうやってきたよこの時間。
リョウとは普通より仲良い友達ではあった。
「『双曲線』どっちか一人がいなくてもダメだね」って言われるほど、よく喋ってはいた。
でも、まさかね?告白とかないよね?
それにリョウ前好きな人いるって言ってたし。

もう!涼香が変な事言うから考えちゃうじゃんっ!!!!


「カレンっちょっとカレンってば!!!」

「え?あ、うん!?」

気づけば、ホームルームも終わりにさしかかっていた。


本当に、一緒に帰るの?
なんか嫌なんだけど………。

そう、いくら仲が良いからと言って、学年一モテるリョウと一緒に帰るなんて、他の女子からの視線がどれだけ痛い事か。

「涼香~どうしよ~…」

「そんな事あたしに言われても…あっっ」

「レン~お前何ぐだぐだ言ってんだよ?帰るぞー?」

声のする方には、リョウが鞄を片手に「準備満タン!」って感じで立っていた。

「あ、あの…リョウ様?本当に一緒に帰るのでしょうか?」

「なんで敬語…っ(笑)帰るっ!ホラ、立て!」

するといきなり手を引いて教室を出て歩き始めた。

「涼香~」

涼香はというと、止める事をするどころか楽しんで手を振っている。
くっそー。
覚えてろ!!!
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