天の神様の言う通り、ここは素晴らしい学園ですっ
ヤンキーAは煙草を吸いながら、片手を上げてそれに応える。金髪に、今時の着こなしをした制服の、現代を代表する不良だ。動物愛好家で保護団体に入っている。
ヤンキーCは、黒髪の、端正な顔立ちの青年。時々宇宙人と交信している節がある。突飛な発言ばかりする困ったさんだ。
天神学園と敵対する──と彼等だけが思っていたりする──男子高では、トップ3のおバカというレッテルがこの三人組には貼られいるが、彼等がこのことに気付いている様子もない。類は友を呼ぶが、また敵も呼ぶのだ。
「で、今回はどうするよ。あいつ、りゅうたろう」
龍の字すら書けないヤンキーBが、机を挟んで座っていたヤンキーA、Cの机の近くに、椅子を運んで座る。
「もうそろそろあの作戦も飽きてきたしな」
あの作戦、とは、バナナの皮を龍太郎の通学路に置いておき、彼をつるっと滑らせようという大作戦だ。彼等はそれをする為だけに地域一帯のバナナを買い占め、死ぬ気で食べ尽くした。
こんな粗末な作戦を計画する方もバカだが、これに引っ掛かる龍太郎も大概バカだ。一日三回のペースでつるん、と今時漫画でも見れない模範的ずっこけを見せてくれる。学習能力の無さは猿を下回った。