釘バットと秘密のラブコール


「あたしがお前みてーな変態の彼女とか!ないわ!マジないわ!」

今にも唾を吐きかけてきそうな雰囲気なので一歩後ろにずれながら、俺も負けじと言い返す。

「俺だってお前みてーなおっさんと付き合いたくねぇよバカ!」


顔はそこそこ良い方に生まれてきて、そのうえ家は金持ちと来た。

だから甘くとろける恋愛を求めて俺に交際を迫る女の子は少なくない。


だけど、

「それにしても要、なんでお前誰とも付き合わねーんだよ」

だけど俺は今のところ、誰とも付き合っていない。


「俺が誰かと付き合ったら、他の女の子が傷つくだろ」

「それで、自分に告ってきた女子全員傷つけるって?いかにも変態ナルシストのお前らしい考えだな」

「うるせーよ」


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