私の隣

「私夢を見たの。
 譲の夢。
 その夢さ−…譲の目が覚める前の夢でね。
 それで私すごく悲しかったのを思い出したの。
 話し掛けても返事はなくて手を握っても握り返してくれない。
 そんな状況より今って凄く幸せだと思うんだ。
 例え私とのことを思い出せなくても…。」


「憂……」


蜜華は泣いてた。


そして私も泣いてた。


だって口ではそう言ってるけどさ。


やっぱり悲しいよ。


早く思い出して欲しい。

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