『若恋』若恋編
りお。
俺はおまえが本当にひかるを思ってるのを知ってる。
榊との幸せを祈っていたのも知ってる。
そして、
俺は榊がひかるを妹のように大事に思っていたのをわかってる。
ひかるを傷つけたかったわけじゃない。
榊も誰も傷つけようとしたわけじゃない。
誰もが先の見えない未来を信じたように、ひかるも榊もりおも、そして俺も信じていた。
いや、今でも信じている。
榊が、瞳を揺らした。
榊が、ひかるを埠頭から助け出したあの時に揺らした瞳を信じてる。