俺様教師の甘い罠




「 ・・・先生 」


「 ・・・ 」


「 先生? 」




顔を上げれば触れてしまいそうなほど
近い距離で私を見つめる先生は
何も話さない。




「 ・・・先生っ 」




無視ですか、って頬を膨らませれば
先生の手が私の顎を掴んで、
グイッと上を向かせる。




「 ・・・いつまで、”先生”? 」


「 ・・・え? 」




私を貫くような視線に目を泳がせて
曖昧な返事と共に首を傾げて見せれば
ムッとした先生が手に力を入れた。




「 ・・・いひゃいれす 」


「 俺の名前知ってんの、澪? 」




きっと今私はすごい顔をしてる。
顎、というか頬を掴まれて
魚みたいに口をパクパクして
・・・・そんな私に、先生はキスをする。




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