密フェチ†真夜中の蝶
嫌がる私の顎を掴み、彼は私の顔を覗きこむ。


「泣き顔、かわいい」


彼の舌が、私の涙を下から上へと舐めとって---

「昼間はクールビューティーで、誰もが一目置く敏腕秘書なのにね」

私のまぶたにキスを落とし、ギュッと強く抱きしめてくる。


「ギャップに萌える」

「~っ、バカ!」


ギャップがあるのは、あなたのほうじゃない。


品行方正、清廉潔白な王子さまのようなそのルックスだけでなく、

明るくおだやかな気質、知識と経験に裏付けされた実力と実績の持ち主で

社内外でもすごく評価の高い人。



そんな人が本当はこんな悪いオトコだなんて…

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