†魔界戦記†


『白燈石』
必ず一対で見つかる
透き通るように白い魔石。

主に齢を経た
大妖怪の体内で精製される
珍しい個体で
いわゆる真珠の様なもの。

その石を二人でかけると
片方の魔力が無くなった時
もう片方の魔力を使い
魔術が使える。

その性質も同じままに・・・。


「あわわわわ
なんだか、もう・・・
何がなんだかわかんないよ!!」


強大な力を前にして混乱状態に
陥ってしまったプシェル。
相剣レクムンドも
もはや機能しておらず
見る影も
なくなってしまっていた。


「とりあえず、殺して
いいのかしら?」


くすっと微笑を浮かべて
ディアブロに命令を下す。


「デコピンでね」


ドガァァァン


会場の壁という壁を突き破って
プシェルは遥か彼方へと
弾き飛ばされた。


それと同時に消えていく悪魔王。


強力すぎる召喚獣には
それ相応の魔力が必要だ。

カエンの魔力をもってしても
契約してから数十秒しか
もたなかったのである。

魔力を使い果たした
召喚師は、ゆっくりとその場に
崩れ落ちていった。
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