図書室から始まる彼女の初恋


「でも…最近まで…」

弱々しい梨香さん。

こんなの…
いつものハキハキしていて明るい梨香さんじゃない。

「啓達が私を迎え入れてくれたんです。
えっと…あの…梨香さん。
もう、私の気持ち気づいてますよね…?」

自分の気持ちを他人に伝えるのは思っていた以上に恥ずかしかった。

その証拠に声が震える。

「…私、性格悪いよね。
こんな桃奈のこと、探って。
ごめんね…。」

「そ…そんな!
好きならそれくらい当たり前ですよっ。
…それと、私遠慮しませんから。
梨香さんのこと、良い先輩だと思っているので。」

私は遠慮しあうばかりが正解ではないと思う。
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