SD殺人事件
やっぱり気になる毒物検知器
毒物検知機。
誰があんな物をこの店に持って来たんやろ?
てか、あれ本物なん?
タチの悪いオモチャちゃうのん?
そんな事を思いながら歩いてると、
コースの端で高くんがこっちを見てニヤニヤしてた。
「何?」言いながら歩いて行くと、
「信があの機械持って行きましたよ。」
なぜか耳打ちで言ってきて、フッと耳に息を吹きかけてきた。
思わずビクッと体をそらし、
「ええ!持って行きよったん?休憩中に遊ぼう思ってたのに!!」
大声で言うと、
「えー!そうなん!」
真後ろから大声でそんな声が聞こえて、またしても思わずビクッとなりながら振り返ると地ー坊が、
「隅ちゃん、びっくりし過ぎ!」と言いながら笑ってた。
「班長ー!あれ持ってったんですかー?」
すかさずインカム(従業員間で連絡を取り合うイヤホンとマイクが付いた機械)で地―坊が言うと、
「持ってったよ。事務所で保管します。」
と、珍しくハキハキ信くんが返してきた。
すると、
「ええ!」
「休憩所に置いといてーな!」
「ずっるー!」
「おい、山本…。」
「一人だけズルいよ!」
様々なインカムが飛びかって、思わず笑ってしまった。

その時「隅田さん…。」
真後ろでお化けの様な声がしたので、またしてもビクッとなりながら振り向くと磯俣が立っていた。
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