Material Boy
パラパラと音をさせながら、到着の表示が変わった。


どうやら14時ちょうどの便は5分ほど遅れて、

無事着陸したようである。




人の波が動き始め次から次へと人がロビ-へと出てくる。

野乃は、用意してきた、

A3のコピ-用紙にマジックで

「滝沢 遥火さん」

と書いた紙を胸の上に掲げその人待ち構えた。 

目の前を沢山の人が通り過ぎて行く中、

全身黒の服で身を固めたサングラス男が野乃の前で立ち止まった。


「あんた誰?」



これが、野乃と遥火

全く違う境遇で育った二人の運命の出会いになる。
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