うさぎ と くま の物語 (完)
――――…
「――――…」
う…り、梨乃センパぁぁぁイ…。
目の前には、篠田センパイ。
そして、私は篠田センパイの手首に恐る恐る湿布と包帯を巻いていた。
表彰式や閉会式など全てが終わった後、梨乃センパイは
『うさぎ。クマ太郎のこと、よろしく!』
と言って、颯爽と帰ってしまった。
……私には何も言う暇も与えられずに。
みんなも帰っちゃったから、篠田センパイと二人だ。
き、緊張するんですけど…!