うさぎ と くま の物語 (完)
「お、やってるね~」
背後から聞こえてきた声に私たち二人は振り返った。
「佐崎センパイ!こんにちは!」
「うさぎちゃん、今日もかわいいね」
「!」
笑顔で軽々と甘い言葉を吐くのは、柔道部の部長の佐崎センパイ。(さっきのマンガで言うところの、イケメン王子さま!)
佐崎センパイの手が私の頭をフワフワと撫でる。
パッと見、柔道が似合わないようなイケメンさんだ。
いつもカッコ良さがハンパない。
頭も良くて、生徒会長だったりする。
完璧な人っているんだな、と思わせる。