息が止まるほど愛して欲しい


蒼太と私が小学校入学し、3年になった頃事件が起きた。




「神尾君、あの、これ食べてくれない…?バレンタインのチョコレート!ママと一緒に作ったの!」


「おぉぉ!!杏!頑張れ!蒼太!お前もらってやれよ!」



小学生でも、バレンタインはやはり重要なようで、親と手作りしたり市販のチョコレートを好きな男子にあげていた。





「あ、蒼太ー!私もチョコレート買ってきたよー。一緒に帰るとき家によってね。」

私は杏ちゃんがチョコレートをあげようとしているときに声をかけてしまった。


「…わぁ、瑠花がくれるの?手作りがよかったなー。」

「へへ、楽しみ??」

「うん、楽しみ。ね、もう帰ろ?早くチョコレート欲しいな。早く帰って手作りしてみない?瑠花と一緒につくりたいな…」

「うん、そうだね!そうしよー。」


周りに気づかずに蒼太と私は帰り支度をしていたとき、1人の男子が声をかけてきた。
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