神様に私の全部を奪われた。【番外編】




内緒にされていたみたいで、いい気分じゃない



なんだか、その事実に急に寂しくなり、視線を落とすとフウさんは私の頭を軽く撫でそのまま髪の毛を触る



「そんなに落ちこまないで下さい」


「…………」


「たぶん、これも紫音様から説明はなかったと思いますが、紫音様の子供を産めば問題はありません」


「………え?」



紫音さんの、子供を?


いまいち繋がらない子供にフウさんをみるとトールさんはニコリと笑う


「あぁ、そうか。そうだよな。凜様、それは人間であり、神の花嫁の特権でもあるんだ」


「……?」


「紫音様の子供は半分は神の子だ。その子供から凜様は力を貰い…長い生を授かる。人間って言うのは神と違い限られた命があるから、それを子供は嫌がる。母親がいないと生きられないからな。だから、子供が人間の母親を半分だけ神にするんだ」



「…………」


「だから、凜様が子供をうめば、時間の流れも同じになる。つまり、子供を産めば人間界でも60日ってことだな」



「………」



長い長い説明をうけ、私はまた混乱してしまうと同時に、心なしかホッとする



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