神様に私の全部を奪われた。【番外編】





ゴクリと息をのみ、紫音さんを黙って睨み付けながら近づくと


紫音さんは手の動きをとめ、私に視線を向ける


「…どうした…そんな怖い顔をして」


「………」


ペンをおき、私のただならぬ雰囲気を察したのか紫音さんは頬杖を付きながら私をみつめ


ツヴァイさんは少し不安な顔をしながら私と紫音さんを交互にみつめる



「また、私に文句かい?それなら、夜に聞こう。私も少しは悪かったと「紫音さん」」


「…?……どうした?」


言葉をさえぎり、唇を少し噛みしめながら口を開く



「わたし、聞きました」


「…聞いた?」



意味が分からない。そんな顔をしながら紫音さんは首をかしげる


「はい、トールさんとフウさんから聞きました」


「風神とトールからかい?」


「はい、どうして…どうして、紫音さんの口から教えてくれなかったんですか!?」


「…なんの話しか…私には分からない」


わからない?本当に分からないの?




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