冬の花


いつも通りに支度をして家を出る


「いってきます。」

小さくあくびをして

ゆっくり学校に向かい

坂道の手前の影で
後から来る美咲を待つ


「おはよう、冬花。」

「おはよう、美咲。」


いつも可愛い美咲が
今日は一段と可愛い


他の通学者もそう思っているのか
顔を赤くしてこっちを見ている


今日の美咲は滅多にしない
二つ結びをしていて


その破壊力は計り知れなく
たまに鼻血を流す人もいた

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