冬の花



さらにぎゅっと抱きしめてくる



少し痛くて苦しいくらいに



「ちょっと、美咲?」




返事はない。



えっと。


どうしようか

くすぐりでも・・・・。




「ねぇ、冬花。」



くすぐりを実行しようと考えていた時に

美咲がやっと口を開いた




その声はどこか切なげで

真剣で悲しそうだった




だから私は何もせずに耳を傾ける



息がつまる様な空間と沈黙


一秒が一分に感じる



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