いちごみるくちょこ
ごめんね…

愛せなくてごめん。

けど待ってるからね。


彼方。


「お前戸田のこと振ったんだって?」


「えっ…まぁ、うーん…」


「へー。」


「それだけ!?」


「それだけ。」


意味わかんない。


斉藤龍が聞いたんじゃん!


「ついた。」


「あ、ほんとだ。」

「ん、荷物。」


「あ…うん。」


荷物を受け取って斉藤龍はもときた道をむいた。

斉藤龍が振り向かずにいう。

「また…明日。」


また明日…か。


「永愛?」


「あ…また明日。」

そういった後斉藤龍が歩いていき見えなくなったときわたしの目が濡れていた。


また明日会えるんだ。
そう思うだけですごく嬉しくて涙が止まらない。

こんなふつうの言葉に涙が出るなんてわたしはどれだけ飢えているのだろう。

そんなのどうでもいい。

ただ嬉しい…
そんな感情だけが心に渦巻いていたんだ…。
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