いちごみるくちょこ
上から聞こえてくる声。
顔を上げると斉藤龍。

斉藤龍にぶつかったんだ。


「お前ちっさ。
俺の胸んとこまでしかねーし。」


「すいませんね…」

パッと離れてまた歩き出す。


「お前顔真っ赤。
んなに寒い?
フードかぶれ。」


そういってパーカーのフードをかぶされた。


目が半分隠れちゃうし…


「どーいたしまして。」


「え?」


「さっきの返事。」

そういってはにかむように笑う斉藤龍。


わたしも自然と笑顔になった。


ね?斉藤龍。
今わたしの顔が赤いのは寒いからじゃない。
分かる?


「んでなんで今日泣いてたんだよ。」


「まだいってなかった?
あのね…ー」


斉藤龍にドキドキしてるんだよ?







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