HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
 そう、私はお姉ちゃんのようなかわいらしい容姿には恵まれなかった。

 おまけにとても目が悪くてビン底眼鏡が手放せない。ビン底ってわかる? 本当にレンズが厚くて重たいのよ。変なフレームしかないしね。

 そんな私だから女友達も別のクラスに中学校からの友達が2人いるくらいで、クラスにはまともに話をできる友達なんかいない。

 みんな成績もなかなかで、おしゃれにも手を抜かず、いつもかっこいい男の子の話で盛り上がっている。

 私はそんな話題には入っていけないし、男子にも興味がなかった。

 だいたいそんなお付き合いにうつつを抜かしていたら、いつまでもあの小さな町から出られないじゃない!

 私はこのT市からも羽ばたいて有名大学に進学するのが夢なのだ。

 そのときはみんなの鼻を明かしてやるわ! ……なんて思っているんだけど。

 でも高校2年になった今、私の前に数学という難敵が現れた。前から得意ではなかったけど、最近は数字を見るのも苦痛になってきた。

 そりゃ文系に進めばそれほど数学は必要ないけど、有名大学の入試には数学は依然として必須だ。

 そろそろ私も塾か予備校に通わなきゃいけないのかな……。



 そんなことをボーっと考えていた。



 というのも、今は水曜日の6時限目。一時間のHRなのだ。

 今日は席替えをするらしい。クラス委員が黒板に座席の図を書いて、くじ番号を記入している。
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