御曹司なんてお断りっ◆

正樹兄ぃは聞きだし上手だと思う。

思わず話したくない事までついしゃべってしまう。


まぁ、
志保が突然泣いてしまったことは、伏せたが・・・・



言えるわけないだろ。

完全に俺が悪者だしーーー




「志保は今日は来ないだろうな・・・」

時計に目をやってから
俺は席を立つ。




来にくいだろうな。

俺も顔を合わせにくいしーー



でも会いたかった。


「帰るのか?じゃぁ、志保ちゃん来たら伝言残す?」

「いい。メールするから。
 来たら、元気かどうかだけ 見てみて?」


昨日ようやく聞けたメアド。


少し重たい気持ちで
俺は喫茶店を後にした。


生ぬるい風に包まれながら会社に戻った。



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