御曹司なんてお断りっ◆


建志は面白そうに、
私が、その携帯に水をかけたエピソードを母に語る。

「志保。ちゃんとお詫びしないとだめよ」
しっかり注意されてしまった。




うん。
私も、やりすぎたと本当に反省。




「そうそう。
 一度、ディナーにでも付き合ってやれよ。」

「あら、ソレいいわね。」

 
面白そうに二人は口々に言った。
私はため息をついた。


二人とも、私のことを面白がってるけど、

そうだよね。
ちゃんとお詫びをしなきゃ。





「志保。
 ちゃんと、お詫びをしないといけないのはわかるけどーーー


 お兄ちゃんは心配です。」

花京院の御曹司は、
めっちゃモテモテで女の扱いが上手いから、
襲われるなよ~と茶化しながら言われる。




こんなときはしっかり兄貴面するんだよね。
志保は双子の兄、建志の顔を見つめた。


「志保って、駆け引きとか苦手そうだしな」

なんて、余計な一言を兄からもらった。


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