御曹司なんてお断りっ◆

細かく言えば、俺は三男坊だから、

実質は兄貴が後継者だ。


でも、

ナンパの場面でいうことではないので

とりあえず、御曹司ってことで。

「まぁ、そうです。」




そしたら、彼女が
まっすぐに俺を見つめていったんだ。




「すみません。



 


 御曹司なんて、

 




 まっぴら ごめんです」




そのまま、くるりと背を向けて、
タイミングよく
青になった横断歩道を渡っていった。



ボー然とする俺をおいて。

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