初恋は実らない

迷子

レストランを出ると、随分時間が経っていた。


「次はどこに行こうか?」


差し出された橋本さんの手を取り、次のアトラクションを決めかけていたら・・・

一人ぼっちで歩いている女の子を見つけた。


「ねぇ、あの子…もしかしたら迷子?」


思ったまま告げた私。


「どこかにキャストはいないかな?
迷子は基本、キャストに任せればいいはずだから」


橋本さんの言葉にキャストの姿を探しつつも、その子から目が離せない。


キャスト探しを橋本さんに任せて、私はその子に近付いて行った。

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