初恋は実らない
敦さんとのお喋りは他愛無く進んで行く。

持ち上げて
ちょっと落とされて
でも強く引っ張り上げられて。
なんだかくすぐったい。

敦さんのトークは絶妙だ。
テンポだって凄く良いし。

ひょっとして、これが『年の功』ってヤツ?
いや、ただ単に恋愛偏差値が高いのか。
女性の扱いに慣れてるんだよね、きっと。

あれこれ考えていたら・・・


「この前ジュンくんに会ったよ」

さらっと言われた。


ジュン、くん?

一瞬、何の話か理解出来なかった。



「ほら、同級生だって言ってた“橋本淳”くん」


淳ペー!?


「きちんと…話した方がいいと思う。
お互いに伝わってない部分があるようだから」


それって・・・どういう意味?
私の知らない何かがあるって事!?


「一度、彼と話しておいで。
俺との事は、その後で悩んでくれたらいい」


「それって・・・」

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