初恋は実らない
予定通り、淳ペーは男子バレー部に入部した。

「実咲~、マネージャーやってーやぁ」

誰が・・・!


「実咲チャン、最近冷たい。 俺の事なんてほったらかしや」

泣き真似なんて通用しません。


「なぁ、たった二人の同中出身者やろー?
肩身狭いもん同士、仲良ぉやろーや?」

全然肩身狭そうにないやんっ!!

あ゛~~、私まで関西弁に。


「あのさぁ、淳ペーくん・・・」

「お!淳ペーって呼んだな?
高校入ってから、久々や!!
高校の奴ら、俺の事『淳ペー』なんて呼ばへんし。
やっぱ実咲と一緒で良かったぁ!」

安心したかのようにニッコリ笑う。

ああ、会話が進まない。

< 36 / 284 >

この作品をシェア

pagetop