恋の彗星―僕が彼女と結婚した理由―
「よく食べるって…あたしたち食べ過ぎちゃったかなあ?」

円が笑いながら首を傾げる。

「どうだろ、俺もよくわかんない」

僕も笑いながら首を傾げた。

「でもおいしいから仕方ないアルもんね!」

円がそう言った後、2人で笑った。

彼女は、今大人気のモデル。

僕は、ただの冴えない宝石店の店員。

気持ちはたぶん僕の一方通行。

円に僕の気持ちが届くことなんて、ないのかも知れない。

でも今だけは、彼女と一緒に過ごしたい。

恋人として。
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