威鶴の瞳

合同捜査の終結



いつもより広い部屋。

マサルが居ない中、恒例の報告タイムが始まった。



「まずは威鶴、トーマ、雷知、そしてここには居ないけどマサル、お疲れ様。思っていたよりは早く片付いたわね」



そして恒例の質問。



「どうだった?」

「問題なく遂行しました」



その質問に、真っ先にそう答える俺。

感想を言う気もない。



「……やっぱり威鶴はそうよね。トーマは?」

「暴れ足りねーな」

「暴れることが目的ではないものね」



もっともだ。



「雷知はどうだった?」

「そうですね……思っていたよりもすんなり場所が割り出せたのが少し残念です」

「早く済んでよかったわ」



全く、まともな感想を言う奴が一人もいないなんて。

被害者が眉間にしわを寄せてジト目で見てるぞ。

< 154 / 500 >

この作品をシェア

pagetop