威鶴の瞳


気配が近付き……私の隣に、ストン、座った。









――ち・か・い!!



どどどどどうしたのトーマ!?

いきなり、隣、座ってくる、なんて……。



ぽん、と頭に乗ったものに、「ひゃっ」と変な声を出して反応してしまった。

隣を見ると、優しく微笑んだトーマと、私の頭に伸びる手。

手、乗せられてる……。



状況が理解できないのは、コミュニケーション能力が欠けてるから?

……いやいや、こんな状況誰にもわからない、はず……。



今度はトーマの顔が近付いてくる。

――え、え、え、え!?

脳内が大パニックの中、耳に近付いた顔が……。




ふぅっ
< 263 / 500 >

この作品をシェア

pagetop