威鶴の瞳


……やめてくれた……?

と、視線をトーマに向けると、今度はトーマが目を反らした。



「……やべぇ」

「……何が?」

「あー……くそっあーくっ……あーもー」



よくわからないけれど、今度は突然唸りだしたトーマ。



「やべぇ、止まらなくなる」

「……まさかこの変な遊びにハマったなんてこと……」

「遊びじゃねーよ、くそっ……」



なんだか苦しそう?

いや……何かと戦っている。

すごく必死に見える。



……私は何かしただろうか?

いや、何もしていない。
< 265 / 500 >

この作品をシェア

pagetop