教組の花嫁
 
 (女優のライバルにも今まで負けた事は無かった)


 (ライバルを押しのけて、欲しい役はみんな自分が手に入れてきた。今まで、常に周りのライバル達から嫉妬されてきた)


 ほのかが輝かしい過去を振り返った。



 嫉妬されるのが当たり前。


 自分は嫉妬される星の下にある。


 人を妬むのは自分には無縁である。



 ほのかは常々、自分の事をそのように考えていた。でも、それが大間違いである事を、今ほのかは痛いほど思い知らされていた。






 嫉妬。







 真っ赤な舌をちろちろ出す大蛇に、がんじがらめに体を巻き付けられている。同様に、嫉妬という大蛇に、巻き付けられ、思い切り締め付けられように、ほのかは呻きもがいていた。



 (苦しい・・・!)



 ほのかは苦しくて苦しくてのたうち廻っていた。







< 51 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop