地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
お姉は、私から少し身体を離すと
「今まで辛かったよね。苦しかったよね。芽有の事…今まで知らなくて、助けられなくて、本当にごめん」
そう言って小さく笑い、私の頭を優しく撫でた。
その手の温もりが嬉しくて、愛しくて…私の目から、先程とは違う涙がこぼれ落ちる。
「けど…私はっ、」
「大丈夫だよ芽有。…大丈夫」
「なにが!」
「嫌われてるとか…忌まれてるとか、そんな事ないから。
だから大丈夫だよ、芽有。
これ以上、周囲を…自分を、傷付けたり遠ざけようとしなくていいから」
「―――――っ!」
お姉のその言葉に、私は思わず息を呑んだ。