地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
「…はぅ…どうしよ……っ」
私は近所の冷たい視線に耐えながら、思わず下を向く。
…まさか芽有が、玄関先に初対面なはずの兄ちゃんが出てきた瞬間
『お兄!!』
って言いながら抱き着くと思ってなかったし、
『おぉ!?新しい妹か!?』
って兄ちゃんがアッサリと順応するとも思ってなかったし。
だから、この事態を止められなかった責任は私には無いと思うんだけど………。
「…………はふぅ…」
庭でじゃれあう兄妹を傍観しつつ、私はため息をついた。