想い出


「いいなぁ。那穂ってホントモテるよね!」

『いきなり何!?』

「いやぁ、なんか急にそう思って…」

『別にモテないよ…』

「それイヤミ!?ムカつく」

『イヤミとかじゃないから。っていうか、莉奈の方がモテるじゃん』

「でもミス榮禿(エイトク)、
那穂がグランプリだったじゃん」

『ミス榮禿…?』

「え゛ぇッッ!!!
ミス榮禿を知らないの!?」

『……ゴメン。
知らないんですけど……』

「ミス榮禿っていうのは、
この榮禿学園の裏サイトで行われてるの。」

莉奈の話によると…

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私たちが通っている榮禿学園には、学園裏サイトっていうのがあるらしい。

で、その裏サイトでは毎年2回《ミス榮禿》というのが行われている。

ミス榮禿では、男子学生が選ぶ榮禿プリンセスと女子生徒が選ぶ榮禿プリンスというのがある。1回目ではプリンセス、2回目ではプリンスを決めるのだが、

榮禿学園は全校生徒1000人を越える、結構大きな学校だ。女子生徒は400人、男子生徒は600人を越える。

そんな中から選ばれるわけだからそりゃあもう大事件で、ミス榮禿が近づいてくるとこれにかけてる生徒は皆、自分のアピールをしだすらしい。

(以上《ミス榮禿》の説明終了)
―――――――――――――――――

『へ、へぇ…』

「で、去年のプリンセスが那穂だったの」
『プリンスは誰だったの?って聞いても知らない人だしな…』

「はぁ!?
高橋陸の事知らない人なんていんの?そんな人がいたら見てみたいよ!!」

『はーい…
ここにいます………』

「………
それも知らないのかよ…
今までよくやってこれたね(笑)
っていうか、また説明するのか。今日は那穂に説明してばっかりだね…」

『すいません…』

「しょうがない今日はおごれ!!」

『はい…』

「で、高橋陸って言うのは………」
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