愛してんで
隆「帰ったのか?随分、はやっ……千里……?」
千里「隆……ごめんね……」
出迎えた隆太は、千里の姿を見つけた途端、言葉を飲み込む。
千里も、隆太の姿を見た途端、また深々と頭を下げた。
臣「とりあえず、中に入りませんか?寒なってきたし、2人も待ってる事やし…なっ、隆太…」
臣は、千里を中へと促し隆太の肩をポンと叩くと、寮へと入って行く。
奏と柚も、臣に続き中へ入る。
臣「潤ーっ、燿ーっ、しんちゃん帰って来たでー。お土産、あるでーっ。」
玄関に上がると、臣は寮に響く声で、潤と燿の名前を呼んだ。
潤燿「「おかえりなさい」」
バタバタと大きな足音を立てて、小さな笑顔が走って来る。
潤燿「「おかえりなさい」」
3人の足元に、絡み付く2人の頭を柚は優しく撫でた。
柚「お土産やで。2人が一番欲しかった人(もの)やで」
優しく笑う柚の後ろに、2人が視線を送ると大きな人が立っていた。