センセイと一緒【完】




二人は笑いながら和泉に手札を渡す。

和泉はチッと舌打ちし、ぎろっと鈴菜を見た。

ひぃと息を飲む鈴菜に、和泉は囁く。


「鈴。……後で覚えてなよ?」

「……っ」

「ドボンの何たるかをみっちり教えてやるからね?」


鈴菜は和泉の表情に背筋を仰け反らせた。

……どうやら相当やばいことをしてしまったらしい。

しかしもう後の祭りだ。

とほほ、と鈴菜は肩を落としてトランプに向き直った。



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