恋涙

禁断の想い

それからもずっと私は先生に小論文を見てもらってた。


担任でも何でもない先生。

先生の授業なんてひとつもない。


そんな私たちが一つの教室で話しているというだけで噂はもっと大きなものになっていった。


卒業したら結婚するとか、私のお腹の中にはすでに子供がいるとか・・・


あとはPC準備室でキスしてたとか、本当にいろいろ。


きっとそんな噂を先生も知っていたと思う。


それでも一生懸命私のために何も言わずに面倒を見てくれた。


それがやっぱり嬉しかったんだ。



先生はどう思ってたのかわからない。



この時はまだ自分の気持ちもうやむやで、先生の気持ちがどうとかそんなことを考えたことはなかった。


先生がしてくれることは全部私を「生徒」として教師の立場からその役割を担っているだけだと思ってた。



だから自分の気持ちも一方通行ってわかってたからそこまで自分の気持ちに探りを入れることは無かった。




・・・今でもたまに思う。


先生の何気ない行動が本当に教師としての立場からしているものだと誰に話してもそう思うようなものなら私は自分の気持ちに真剣に向き合うことはなかったと。



卒業することが、先生と会えなくなることが、あんなにも苦しくなることはなかったと思う。




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