恋涙

病気と恋


推薦入試が近づくにつれて、私の体調もどんどん悪くなっていった。


チアノーゼで顔は青くなって、発作を起こす回数も増えた。


授業中でさえも薬の副作用で吐き気を堪えることが出来なくなった。


きっと周りの友達も何かに気づいていたんだと思う。


私は日常生活の中でも出来ないことが増えていった。


先生と放課後約束をしてても、なかなか放課後まで体力が持たないことも続いて、とうとう先生に隠すのも厳しい状況になっていった。


心配はかけるかもしれないけど、もうすべて話してしまおう。


そう思った。



たまたま先生と放課後話していた時、すべてを話そうと決心していた。


小論文の次の課題などの話を一通り終え、私は先生の目をじっと見た。


「なに？」


先生も私の目を見る。


「あの・・」


私が言いかけたとき、急にドアが開いて「先生～！」と、他のクラスの子が入ってきた。



私と先生は驚いて少しその距離を離した。



その子は麻里奈。


とっても明るくて、なんでもハキハキ言える子。


先生はよく私と麻里奈を「足して２で割ったら丁度いい。」って言ってた。



麻里奈は私がいることもお構いなしに先生と話し始める。


私はすっかり居場所を無くして、話をするところではなくなった。



でも、もう隠してはおけない。


私は勢いよく立ちあがると、先生に向かって「先生、金曜日に大事な話があります。」と一言だけ言って準備室を後にした。



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