終わりなき夢 世界の山々目指して
高校3年の卒業式の後

私は厳冬期の岩手山へと向かった

延々と続く大斜面

ひたすら登った

頂上に向かえば向かうほど

あるものを感じた

俺はこの場に留まれば確実に死ぬ

死だ

だが何故か足は下に向かうことより上へと進んでいた

上に行けば行くほど死ぬ可能性が高いのは十分わかっているのに止めようとしなかった

俺はまだ生きているんだ

そして私は悟った


俺は死を感じて生きていることを実感するために山に登るんだと

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