こちらミクモ探偵事務所5

更に追い討ちをかける。
恵一はしなしなに萎(しお)れてしまった。

「徹底的に叩きのめしたなぁ……」

羽兎が苦笑いをし、二人を交互に見やる。
やがて、彼女は恵一から手を離し、紘哉の隣に立った。

「紘哉さん、私の事も!」

自分を指差し、紹介するよう頼む。
紘哉は一つ頷き、皆に向き直った。

「それと……コイツはただの助手です。兄妹じゃありません」

「なんですって!?」

みどりが声を上げる。
すっかり騙されていたようだ。

「閑田羽兎です!紘哉さんとは赤の他人です!」

「そ、そうだったんだ……」

千尋が少し安心したように呟く。

前置きは終わった。
ここからが本題だ。

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