こちらミクモ探偵事務所5

それと同時に、どこからか破裂音が聞こえてきた。
例えるなら、運動会で使われるピストルのような音。

「……何?今の……」

誰が呟いたのかも分からない。
一同は顔を見合わせ、慌てて部屋のドアを出た。

バタバタと階段を駆け降りる。
降りたところで、おろおろとするみどりと信夫に出会った。

「お母さん!今の何!?」

千尋が問い詰める。
みどりは何も言わず、困ったように首を振った。

「音の出所が分からない。取り敢えず、手分けしましょう!」

そう言って、三人は廊下の奥へと走っていった。
取り残された四人。

「もしかしたら……」

場所を思い付いたのか、紘子がサンダルを引っかけ、外へ出ていった。
それを追い掛ける残りの人々。

< 47 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop