君色。-kimi*iro-

「もう家に帰ってこないか……?」

「………なんで」

「まだお前は若いんだ…。ゆっくりすればいい」

「今の場所からが一番いいんだよ」

クライアントさんとも会えるしね、その一言を付け加えて父を見据えた

「父さん……俺に隠してる事無い?」

「…………無いな」

少し間があってからたった一言



「嘘つき……」

「何なんだ?何か不満なのか?」


有るよ、不満。いっぱいある

「………俺の戸籍の事とかさ…」

事実はもう知ってるから……あんたらの口から聞きたいんだよ…

< 40 / 212 >

この作品をシェア

pagetop